革のなめしと、染色、仕上げのタイプについて。

革素材の仕上げ工程。

「なめし」とは、太鼓と呼ばれるドラムの中で、動物の皮から毛や、
脂、タンパク質を取り除き、薬剤を染み込ませることで耐熱性を上げ腐敗進行を抑制。

なめし加工前の素材を「皮」なめし加工後の素材を「革」と表記します。

なめしの種類は主に以下の通り。

●クロームなめし:金属性なめし。短時間で柔らかく仕上がることが特徴。

●タンニンなめし:植物性なめし。植物から抽出した天然の渋を使用。
近年は、環境問題の配慮や、革本来の風合いが出ることから人気があります。

●コンビネーション:上記の2種類を混ぜ合わせたなめし方法。

47743755_1d50e477e6_o.jpg画像-太鼓(ドラム)

仕上げについて。

仕上げは、革素材にとって、風合い、素材感を表現するのに重要な工程の一つです。
様々な表現方法がありますが、代表的な仕上げは、主に以下の通りです。



上塗りに膜厚のポリウレタン樹脂を使用したプラスチック感の強い仕上げ。



革表面にオイル感を感じるように油を加えた仕上げ。



表現を擦って摩擦熱により焦がした仕上げ。



もみ、空打ち、型押しなどで表面に皺などの模様をつけ染料液を不規則な模様に塗布し、古風な雰囲気を出す仕上げ。



光を多重反射して真珠様の光沢を出す仕上げ。天然魚鱗、雲母、アルミ箔をラッカーに入れて塗装する。



アルミニウム粉をラッカーに加えて塗布、アルミニウムを真空蒸着したフィルムを表面に張り圧着して転写させたり、ラミネートする方法があります。



革表を面筒状のメノウやガラスでこすって艶を出す方法。



ガラス板表面に濡れた革の銀面を密着させたまま乾燥して平板にした後、サンドペーパーで銀面を削り、顔料の入った塗料で厚い仕上げを施し、アイロンプレスで艶出しをする方法。
傷に多い革に適用されます。